クリニックレターvol.53 特別編 「ワクチン接種率を高める重要性について」

2021年6月21日

大阪府でまとめられた新型コロナウイルス対策の緩和基準の原案が6月11日発表されました。提案内容は、ワクチン接種の進捗率と重症病床使用率に応じて、第1~4フェーズを設定し、フェーズごとの対策内容を定めていくという内容です。65歳以上への接種が終わる予定の7月末までは、病床使用率が50%程度を上回る場合を「第1フェーズ」とし、病床使用率が20%程度~50%以下の「第2フェーズ」病床使用率が20%以下の「第3フェーズ」と段階的にフェーズをあげていくようです。

6月18日に東大阪市は、16歳~64歳の方への接種券を6月30日(水曜日)に発送しますとの発表がありましました。
当クリニックでは、いったん中止している新型コロナウイルスワクチンの予約を7月上旬より再開する予定です。大規模接種会場でも予約枠が余っている状況より、8月以降は府民へのワクチン接種が開始になっていますから大阪府全体の接種率が40%に達するまで、病床使用率に応じて第2、3フェーズなどの対策をとるとのことです。

ただ、接種率が40%となるのは9月となる可能性があると想定しており、そのころに接種率が40%超、病床使用率が20%以下になっていれば「第4フェーズ」としてマスク着用や換気徹底など基本的な感染防止対策をとってもらった上で通常の飲食店や百貨店、店舗などの活動が再開になる見込みとのことです。

それでは現在、大阪はどうなのかと言いますと少し古いデータになりますが、6月6日時点で、高齢者1回目が478,553人、2回目が41,166人になります。全国的に見ると大阪府は多いとは言えない状況になります。全国的に見ると、実は大阪はそれほど接種状況としては進んでおりません。65歳以上は163万4218人と古いデータ(平成17年国税調査より)で発表されています。 (内閣官房内閣広報室HPより)
https://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/vaccine.html

では、海外ではどうなのか?という事で見ていきますと、先日「集団免疫(マスクなど付けなくていいような状況)」を構築で来ているイスラエルの状況などを垣間見てみますと面白いデータが好評されていました。英語なので下記のようにわかりやすく明記しましたが、高齢者の方々から若い方も高い数値であることが見てお分かりいただけると思います。

グラフィックス1.png

(以下1回接種した人の割合)

70歳代:98.3%
60歳代:90.4%
50歳代:89.5%
40歳代:85.1%
30歳代:81.6%
20歳代:77.6%
10歳代:24.2%

ワクチンを接種した後に何らかの症状が出ると、ワクチンのせいではないかと疑いたくなるものではありますが、ワクチンがその症状の原因であるかどうかは慎重に検討する必要があります。現在、副反応のリスクと言っても現在国内外でワクチンによる何れかの直接的な原因で死亡者が増えるという知見も得られていません。

まだまだ、繰り返し申し上げますが、ワクチン接種によるメリットが、副反応のリスクより大きいと考えられています。

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