クリニックレターvol.59  「オミクロン変異ウイルスについて」

2021年12月 6日

コロナウイルスの新規感染者数が減ってきて、第5波がようやく落ち着いてきたと思われかけた昨今ですが、先日また新たな変異ウイルスについて話題が出てきました。国内でも、先日海外から空港に到着した乗客で、検疫により南アフリカを中心に確認されている新たな変異ウイルスが見つかっています。
世界保健機関(WHO)は、2021年11月26日にこの新たな変異ウイルスに「オミクロン」というラベル付けをし「懸念される変異体(VOC)」と分類しました。

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今日はそんな中ですが、オミクロンについて現状わかっていることをおまとめしました。
現状では、オミクロンについてわかっていることは限られています。どの程度の脅威になるのかという事はわかっていません。

オミクロン変異ウイルスとは

2021年11月11日にボツワナの患者からはじめて検出されています。同月の14日以降に採取された南アフリカのサンプルからも確認されています。

南アフリカ共和国のハウテン州という地域では、新型コロナウイルス感染症の流行が現在拡大していますが、その地域で流行しているウイルスを調べたところ11月12日から20日までに検査対象となった77例のサンプルすべてがオミクロンであったことが判明しています。現在、南アフリカではワクチン接種が十分とは言えず、デルタ型からの変異が進んでいると示唆されています。現在、世界中で日本を含み36か国以上で確認されています(12月5日時点)。

オミクロン変異ウイルスの現時点での3つのポイント

  1. 伝播性の上昇があるか?
    人から人に感染しやすいかについて、アフリカからの報告では、感染力はデルタ変異ウイルス以上の可能性があるとの事です。

  2. 病毒性の上昇はあるか?
    感染した人が重症化しやすいかとのことですが、現時点では不明です。

  3. 免疫逃避、回避があるか?
    ワクチンを既に打った人や一度、コロナに感染した人など抗体がある人が再度感染するかについてですが、アフリカからのレポートでは、再感染数が非常に多いとの報告があります。今回の変異の仕方が多い(スパイクタンパク質だけで32か所以上)ことから免疫逃避をはじめとする多くの性質の変化の可能性があります。

オミクロン変異ウイルスに対して我々が今出来る事

基本感染対策は全く変わりません!!個人の基本的な感染予防策としては、変異株であっても、従来と同様に、3密の回避、特に会話時のマスクの着用、手洗いなどの徹底が推奨されます。

デルタでも、十分に感染力が強く、ハイリスクな方々は重症化して軽症例でも後遺症が残る懸念があると示唆されています。

ワクチンの効果が薄まりだし(8か月程度)、冬は気温や湿度も下がり、換気が悪くなる場所に人が集まる傾向がある冬場はオミクロンの有無に限らず注意をしていただきたいところです。

【最後に】

オミクロンについては未だ、不明な箇所も多いですがオミクロンだけが脅威なわけでなく、現在もデルタが消失しているわけでもなく、コロナウイルスが消失したわけでもありません。ワクチン接種がまだお済みでない方は再度、接種をご検討いただき、接種済みの方々は3回目まではまだ時間がかかります。

オミクロンを含めて、第6波の感染の波を起こさないようにすることが大事だと思いますので、冬場の感染対策にはくれぐれも用心していただけますようよろしくお願いいたします。