クリニックレターvol.69 「季節性インフルエンザワクチン接種について」

2022年10月 7日

今年も季節性インフルエンザワクチン接種の時期となりました。厚生労働省は、今冬のインフルエンザの流行について「2年間の流行がなく免疫はかなり低下している」と強く警鐘を鳴らしています。

【ここ数年のインフルエンザについて】

インフルエンザについては、日本国内ではCOVID-19(以下新型コロナウイルス)の流行が始まった2020年2月以降、インフルエンザウイルスの報告数は急速に減少しました。2020-2021年シーズンおよび2021-2022年シーズンの現在まで、インフルエンザウイルス検出の報告はほとんど見られなくなり、心配されていた新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行もありませんでした。

【なぜ減ったのか?】

新型コロナウイルス対策として普及した手指衛生やマスク着用、3密回避、海外移動などの制限等による感染対策がインフルエンザの感染予防についても効果的であったためと考えられています。

【最近のインフルエンザの海外の傾向】

ところが2021年後半から2022年前半にかけて、北半球(日本も含まれる)の多くの国ではインフルエンザの中規模の流行がみられていると報告が上がっています。

一方、南半球ではこの時期の気候は冬となっており、冬を迎える南半球のオーストラリアではインフルエンザの流行が見られていました。注目すべき点は日本同様にコロナ禍真っ只中の2020年、2021年ではほとんどインフルエンザは見られていなかったことです(下図参照)。

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今年の4月中旬からオーストラリアではインフルエンザが大流行したため、日本でも今年の冬はインフルエンザが流行するのではと言われています。

このような背景から今後、海外からの入国が緩和され国際的な人流が増加すれば、海外から国内へウイルスも持ち込まれると考えられます。

【日本での現在の状況】

過去2年間、国内での流行がなかったために、社会全体のインフルエンザに対する集団免疫が低下していると考えられています。一旦感染が始まると特に小児を中心に社会全体として大きな流行となる可能性があります。

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【今年の季節性インフルエンザワクチンの接種について】

当クリニックにでは、ネットのみで予約対応となり、電話や来院での予約は行っていません。

『定期通院の方』 10月11日(火)より診察時に予約なしで接種を行います。

『一般の方』10月13日(木)よりネットで予約を開始し、10月17日(月)より接種を行います。

※なお、ご希望の方はコロナワクチンと同時接種も可能になっています。詳細はご予約の際にご相談ください。

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