クリニックレターvol.70「オミクロン株(BA.4-5)対応ワクチンの開始と接種間隔の短縮について」

2022年11月 3日

新型コロナウイルスのオミクロン株対応ワクチンが、12歳以上を対象にした3回目以降の追加接種して、9月20日から接種が始まっています。

この3回目以降の追加接種について、厚生労働省は5か月としていた前回の接種からの間隔を3か月に短縮することを決め、10月21日から運用を開始しました。

オミクロン株対応ワクチンは,コロナウイルスのオミクロン株と従来株の両方の成分を含む2価ワクチンです。このワクチン投与を短縮してでも投与することに決まった背景は過去2年間において年末年始に新型コロナウイルスが流行していること、また現在流行しているオミクロン株に対応することを踏まえ、「第8波」が起きる可能性が非常に高いためであるからと示唆されています。

【オミクロン株(BA.4-5)対応ワクチンについて

東大阪市では、3回目以降の接種に使用するワクチンを、10月末から順次、ファイザー社製オミクロン株(BA.4-5)対応ワクチンに切り替えています

【接種できる対象の方】

原則、新型コロナワクチン(従来型ワクチン)の接種をすでに2回以上受けた12歳以上の方で、前回の接種から3か月以上経過した方です。オミクロン株対応ワクチンの接種が3回目、4回目、もしくは5回目になる方がいますが、いずれの場合も現時点では、オミクロン株対応ワクチンの接種は1人につき1回のみです。

また、各社のワクチンによって下図のように接種年齢が微妙に違います。

table1.png

​※2回目までの接種を完了していない方は,従来型ワクチンの接種になります。

モデルナ社製は、近日BA.5対応が承認されます。

【期待される効果や安全性】

オミクロン株対応ワクチンの追加接種により、従来ワクチンを上回る重症化予防効果と、短期間の可能性はあるものの、オミクロン株に対する感染・発症予防効果が期待されると示唆されています。

主な副反応として、注射した部分の痛み、頭痛、疲労、発熱等がありますが、現時点で重大な懸念は認められないとされています。

https://www.mhlw.go.jp/content/000991111.pdf

参考資料「厚生労働省オミクロン株対応2価ワクチン接種のお知らせ(第1報)」

これまでに第7波まで来ていることを踏まえると、第8波も来ることは想定されると思われます。今回の新たなワクチンの多様な免疫反応は、今後の変異株に対しても有効である可能性がより高いと期待されます。

また、年末年始の行動次第で感染が広がることも抑えられることもあるとも考えられるところですので、改めて感染予防の手を緩めずにご対応を宜しくお願いいたします。

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