クリニックレター vol.122:「"かくれ脱水"に注意!-- スポーツドリンクと経口補水液(ORS)の正しい使い分け」

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クリニックレター

2025.08.18

クリニックレター vol.122:「"かくれ脱水"に注意!-- スポーツドリンクと経口補水液(ORS)の正しい使い分け」

こんにちは。記録的な酷暑が続き、冷房下でも体の水分は失われやすい季節です。
「喉が渇いていないから大丈夫」と思っていても、**気づかないうちに進む"かくれ脱水"**には要注意。今回は、スポーツドリンクと経口補水液(ORS:Oral Rehydration Solution)の違いと使い分けを中心に、実践ポイントをまとめました。

まずはセルフチェック(当てはまる項目が多いほど要注意)

  • 尿の回数が少ない/色が濃い
  • 立ちくらみ・頭痛・こむら返り(足がつる)
  • 口が渇く、皮膚のハリがない
  • 朝と比べて体重が1%以上減(60kgで0.6kg)
  • 発熱・下痢・嘔吐がある/屋外活動・運動が長い

ハイリスク:高齢者、乳幼児、糖尿病、利尿薬・SGLT2阻害薬内服中、在宅療養、アルコール摂取後 など

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スポーツドリンク vs ORS(経口補水液)-- 何が違う?

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ポイント:脱水の是正にはORSが基本。運動時のエネルギー補給にはスポーツドリンクを。

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使い分けチャート(迷ったらここ)

  • 普段の生活/軽い汗:水・麦茶を基本(必要に応じてスポドリ少量)
  • 部活・長時間の屋外活動:スポドリをこまめに+休憩時に水や麦茶も併用
  • 発熱・下痢・嘔吐/大量発汗ORSを少量ずつ頻回に
  • 高齢者で食欲低下・尿が少ないORSを優先(主治医の指示内で)
  • 糖尿病・肥満が気になる:高糖分のスポドリは控えめ/水・麦茶+必要時のみORS
  • お酒を飲むとき:アルコールは利尿作用→同量の水をセットで

飲み方のコツ(量・タイミング)

  • 起床後・外出前・入浴前後に各200mL
  • 屋外・運動時は15〜20分ごとに100〜200mL
  • 就寝前に100〜200mL(夜間頻尿がある方は調整)
  • 日常目安:健康成人で1.2〜1.5L/日+食事の水分
     o発汗が多い日は**+0.5〜1.0L**を追加
     o心不全・腎不全・飲水制限がある方は主治医の指示を優先

ORSの具体

  • 少量ずつ頻回:大人は100-200mLを5-10分おき/吐き気があればスプーン1〜2杯から
  • 子ども(参考):軽〜中等度脱水で4時間あたり体重1kgにつき50-100mL、嘔吐や下痢の度に少量追加
  • 冷やしすぎない(常温〜やや冷たい程度)

なぜ「キンキンに冷たい飲料の一気飲み」でお腹が痛くなるの?

  • 胃腸が急激に冷えると筋肉が収縮して差し込む痛み
  • 一度に大量に入ると胃が急に膨らむ刺激
  • 運動直後・脱水時は消化管が敏感でムカムカ・腹痛が出やすい
  • 高糖分飲料は浸透圧で水が腸に引き込まれ、軟便・腹痛の原因
    常温〜冷たすぎない温度で、少量ずつが基本

受診・救急の目安(赤旗サイン)

  • 意識がもうろう/強い倦怠感・動悸が続く
  • 尿が半日以上ほとんど出ない、口が極端に乾く
  • 立ちくらみが休んでも改善しない、水分が保てない嘔吐
  • けいれん、激しい頭痛・胸痛
    小児:泣いても涙が出ない、ぐったり、尿が少ない/半日以上なし → 早めに受診

在宅療養・お薬を内服中の方へ

  • 毎朝の体重・尿量・血圧を記録(体重急減=脱水、急増=心不全のサイン)
  • 利尿薬・SGLT2阻害薬内服中は暑い日の補水を事前に主治医と確認
  • ORSを家庭に常備し、症状時は早めに少量頻回で

まとめ

  1. 水・麦茶を基本、汗が多い日はスポドリを"こまめに"/脱水の改善はORS
  2. 起床・外出前・入浴前後・就寝前に一杯
  3. 尿の色チェック(濃い=要補水)
  4. アルコールは水とセット
  5. 迷ったら早めに相談

にしおかクリニックでは、脱水評価(バイタル・血液検査・点滴)を行っています。気になる方はお気軽にご相談ください。

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