クリニックレター
2026.02.16
クリニックレター特別編 「"胃腸炎みたい"でもインフル?―大阪でB型流行:再発熱にも注意」 ― 受診の目安/検査のタイミング/B型で起こりやすい症状 ―
目次
- まず結論:今は「B型の波」に注意
- B型で"比較的"よくある症状(※傾向)
- 受診の目安("待たずに"相談してほしい人)
- 検査のタイミング:陰性でも"まだ早いだけ"がある
- 治療は「早め」が基本(※検査待ちが最善とは限りません)
- にしおかクリニックから
まず結論:今は「B型の波」に注意
大阪府ではインフルエンザが再び増加し、警報レベルとなっています。さらに2026年に入って、検出されるウイルスの割合としてB型が増えていると報告されています。
今シーズンすでにA型にかかった方でも、B型にかかる可能性があります。
B型で"比較的"よくある症状(※傾向)
インフルエンザはA型・B型ともに呼吸器症状(発熱・咳・のど痛)が中心ですが、研究では特に小児で、B型のほうが
下痢・吐き気/嘔吐などの消化器症状
が多かった、という報告があります。
またインフルエンザでは、熱がいったん下がってから再び上がる(二峰性発熱)が起こることがあり、これも小児ではB型で多いという報告があります。
※ただしA型でも起こり得るため、「B型だから必ず」という意味ではありません。
受診の目安("待たずに"相談してほしい人)
次のいずれかがあれば、検査の時間を待たずに早めにご相談ください。
- 息苦しい/胸が苦しい
- ぐったりして水分がとれない、尿が少ない
- 意識がぼんやり、けいれん
- 高齢の方/小さなお子さん/妊娠中/基礎疾患(心臓・肺・腎臓・糖尿病など)のある方
検査のタイミング:陰性でも"まだ早いだけ"がある
インフルエンザ迅速検査は便利ですが、発症(発熱)直後は陰性になりやすいことがあります。
一般に、発症後しばらく(おおむね24時間前後)で感度が上がるとされ、時間経過で陽性になりやすくなる報告があります。
当院では症状や周囲の流行状況も踏まえ、必要に応じて再検や追加の検査も含めて判断します。
治療は「早め」が基本(※検査待ちが最善とは限りません)
抗インフルエンザ薬は、一般に発症から48時間以内の開始が基本です(高リスクの方は48時間を超えても検討される場合があります)。「検査が当たりやすい時間まで我慢する」よりも、つらさ・リスクの高さを優先してご相談ください。
にしおかクリニックから
この時期は「A型にかかったから安心」ではなく、B型の波に備えることが大切です。
発熱や強いだるさが続く、胃腸症状が強い、解熱後に再び高熱になる、など心配があれば遠慮なくご相談ください。
参考文献
- 大阪府:インフルエンザが再び警報レベル/2026年に入りB型増加(2026年2月12日)
- 大阪健康安全基盤研究所:大阪府の流行状況(2026年第6週 31.05、警報)
- Hong KW, et al. Clinical Manifestations of Influenza A and B in Children. JJID 2013(B型で下痢・嘔吐が多い等)
- Suzuki E, et al. The course of fever following influenza virus infection in children treated with oseltamivir. J Med Virol 2008(二峰性発熱がB型で多い等)
- 明石祐作ほか:発症から検査までの時間と迅速抗原検査の感度(感染症誌 2021:時間経過で感度上昇)
- 日本感染症学会:インフルエンザ迅速抗原検査は発症早期で感度低く、発症後24時間頃が最も高い(ガイドラインPDF)
- 日本小児科学会:2025/26 シーズンのインフルエンザ治療・予防指針(48時間以内が原則等)

