クリニックレター
2026.11.02
クリニックレター vol.159 大腸がんは、症状が出てからでは遅い? ― 女性のがん死亡数第1位! 40歳から始める大腸がん検診 ―
「お腹も痛くないし、便も普通だから大丈夫!」
「毎年、健康診断を受けているから安心!」
そんなふうに考えていませんか?
実は、大腸がんは早期の段階では自覚症状がほとんどないことも珍しくありません。
そして、日本人女性のがん死亡数で第1位となっているのが、大腸がんなのです。
今回は、意外と知られていない大腸がんの現状と、東大阪市で受けられる身近な大腸がん検診についてご紹介します。
ご存じですか? 女性のがん死亡数第1位は「大腸がん」!
国立がん研究センターの最新の公表統計によると、2024年に大腸がんで亡くなった女性は25,590人。
肺がんや乳がんを上回り、女性のがん死亡数で第1位となっています。
男性でも肺がんに次いで第2位であり、大腸がんは決して女性だけの病気ではありません。
一方で、大腸がんは早期に発見し、適切に治療することで、治癒が期待できる病気でもあります。
だからこそ、症状が出る前に発見することが何より大切なのです。
大腸がんは、初期にはほとんど症状がありません!
大腸がんが進行すると、血便、便秘や下痢などの便通異常、腹痛、貧血などが現れることがあります。
しかし、早期の大腸がんでは、こうした症状がない場合も少なくありません。
「便に血が混じっていないから大丈夫」
「お腹が痛くないから検査は必要ない」
そう思っている間に、病気が進んでしまう可能性もあります。
症状がないことと、大腸がんがないことは同じではありません。
そこで大切になるのが、定期的な大腸がん検診です。
東大阪市では40歳以上800円、70歳以上は無料!
実は、東大阪市では40歳以上の市民を対象に、年1回の大腸がん検診を実施しています。
検査は「便潜血検査(2日法)」といい、自宅で2日分の便を採取して、目に見えない微量の血液が含まれていないかを調べるものです。
東大阪市の大腸がん検診
- 40〜69歳 : 自己負担額 800円
- 70歳以上 : 自己負担額 無料
対象
東大阪市在住の満40歳以上の方
検査方法
便潜血検査(2日法)
受診回数
年度ごとに1回
受診場所
市内の大腸がん検診取扱医療機関
※70歳以上の無料適用は受診当日の年齢で判定されます。ほかにも費用免除の対象となる場合があります。
※大腸の病気で治療中・経過観察中の方は、市の検診対象外となります。
40歳を過ぎたら年に1回。70歳以上なら無料で受けられる検診です。
ぜひ活用していただきたいと思います。
特定健診の案内は届くのに、大腸がん検診は?
毎年、市から特定健診の受診券が送られてくる方も多いと思います。
ところが、「大腸がん検診の案内は見たことがない」という方もおられるのではないでしょうか。
実は、特定健診と大腸がん検診では、制度の仕組みが異なります。
特定健診は医療保険者が実施する健康診査で、対象者には毎年受診券や案内が送られることが一般的です。
一方、大腸がん検診は自治体が実施するがん検診であり、対象者全員に毎年個別の受診券が届くとは限りません。
そのため、検診制度そのものをご存じない方もいらっしゃるかもしれません。
ここで特に知っておいていただきたいことがあります。
通常の特定健診で行われる血液検査や尿検査だけでは、大腸がんの検診にはなりません。
毎年特定健診を受けている方も、大腸がん検診を別に受けることが大切です。
便潜血検査が陽性なら、必ず精密検査を!
便潜血検査で「陽性」と判定された場合には、大腸内視鏡検査などの精密検査が必要です。
「痔があるから、そのせいだろう」
「もう一度便潜血検査をしたら陰性だったから大丈夫」
このように自己判断してしまうことは避けてください。
便潜血陽性だからといって、必ず大腸がんがあるわけではありません。
しかし、大腸がんや大腸ポリープが隠れている可能性があります。
2日分のうち1回でも陽性であれば、原則として大腸内視鏡検査などの精密検査を受けることが重要です。
便潜血検査をもう一度行って陰性になったとしても、精密検査の代わりにはなりません。
なお、便潜血検査が陰性でも、すべての大腸がんを否定できるわけではありません。血便や便通異常などの症状がある場合は、検診を待たずに医療機関に相談しましょう。
にしおかクリニックからのお願い
大腸がんは、男女を問わず、誰にとっても身近な病気です。
しかし、早期に発見できれば、適切な治療によって治癒が期待できます。
東大阪市では、40〜69歳の方は800円、70歳以上の方は無料で大腸がん検診を受けることができます。
「忙しくて受けていない」
「症状がないから必要ないと思っていた」
「特定健診を受けているから安心していた」
そんな方にこそ、ぜひ知っていただきたい制度です。
大腸がん検診は、症状が出てからではなく、症状がないうちに受けることが大切です。
40歳を過ぎたら、年に1回の大腸がん検診を健康習慣にしてみませんか?
ご自身のために、そして大切なご家族のために。
当クリニックでも、東大阪市の大腸がん検診(便潜血検査)を実施しております。
今年まだ検診を受けていない方は、ぜひこの機会に受診をご検討ください。
検診をご希望の方は、診察時や受付でお気軽にお声がけください。
皆さまの健康を守るために、私たちもお手伝いできればと思います。
医療法人弘徳会 にしおかクリニック
理事長・院長 西岡 弘樹

